このカテゴリでは「注文住宅を建ててみたいな」と考え始めた方向けに、まず初めに覚えておきたいこと、気を付けたいことを紹介しています。土地探しはだいたい難航します。そんなとき、掘り出し物の土地に出会えたらなー、と思いませんか? でも、掘り出し物の土地はないというのが通説のようです。
土地の相場はものすごく正確だった
我が家は神奈川エリアで家を建てたいと思っていましたが、神奈川はどこに行っても土地が高かったです。もともと川崎市内に住んでいたのですが、川崎、横浜、湘南エリア、町田、秦野、厚木、藤野まで様々な地域の土地を探しました。
そんなわけで色々な地域を見ましたが、土地の値段は厳密、厳正だと感じました。なんでしょう。誰が土地の値段をつけているのか分からないですが、「値付けが間違っちゃった土地」というのはこの世のどこにも存在しないんじゃないか、と思ったのです。
ちなみに、川崎~横浜、湘南鎌倉あたりはやはり高かったです。しかも、通常は駅近の物件の価格が高く、駅から遠ざかると価格が落ちていくのですが、川崎横浜あたりは交通の便が発達しているので、A駅から遠ざかると今度はB駅に近くなってしまうので価格が下がらないとか、駅から遠そうなエリアは「閑静な高級住宅街」として区画が整理されていて高かったり、そもそもエリア全体が人気で価格が高騰していたりと、とにかくどこにいっても高かったです。
条件が良い→高い 条件が悪い→安い
土地はそのエリアによってだいたいの相場があります。それは、SUUMOでもHOMESでも、土地の検索をかけるだけである程度予想がつきます。そのエリアのうち、南側道路や東南角地などの条件の良い土地は相場よりも少し高く、旗竿地や北側道路などの土地は安くなります。ですから、日当たりが良い土地は高く、悪い土地は安く、風通しの良い土地は高く、悪い土地は安く、南側斜面の土地は高く、北側斜面の土地は安くなります。
また、隣接する土地がコンビニ、高架線の下、土地から墓地が見える、などの大多数の人が避けたいと思う土地の値段は安くなります。
掘り出し物は、自分が決める
「土地に掘り出し物はない」と言われるように、土地の値段はとてもシステマチックでした。予算の中で良い土地を見つけるためには、やはり数を打つしかないと思います。
我が家も土地探しは難航を極め、ほんとうに疲れ果てました。
我が家の場合
今住んでいる土地は、初めて見に行った時に「ビビッと」きた土地です。予算にも合い、南側が開けていて今後家が建つ見込みも低く、景色が美しく、土地に立った瞬間に「ここに住みたい」と思いました。ですが、土地は良かったものの、そこに行くまでの道が異様に狭く、車を入れるのにも一苦労という状態で、実はすぐには決断できずに一回購入を見送ったのです。
ですが2週間ほどたった頃、不動産会社から「たまたまですが、つきあいのある業者の話で、あの道が広がることが分かりました」という連絡があったのです!
我が家の土地は(※ここでは割愛しますが他にも問題がありましたが、それでも)自分たちにとっての「掘り出し物」だったと思っています。道の狭さの問題でずっと買い手がつかずに土地の値段が下がっていたところ、その原因である「道の狭さ」が解消されたタイミングで買ったので、「悪条件のある土地」の値段で「悪条件のない土地」を買えたからです。
ちょっと特殊な例でしたが、そんなわけで基本的には土地の値段はかなりシステマチックなもので、掘り出し物はありません。
ですが、妥協できるポイントが自分と合っていれば、掘り出し物……、というか「条件に合った土地」が見つかるかもしれないのです。例えば墓地が目に入る土地は少し値段が落ちますが、「間取り等でカバーして、目に入らないならば気にしない」という人にとっては掘り出し物ということになります。
たくさん見ればいつか「ここだ」が見つかる
土地との出会いは、ある意味運命みたいなものなのだと感じます。予算もあって、条件もあっていても気が乗らない土地、悪条件があるのに忘れられない土地、色々ありました。
そして安い土地にはそれなりの理由があります。むやみに安い土地はないということをいつも心にとめ、「なぜその土地がその値段なのか」をきちんと確認するべきです。そのうえで、自分のデメリットにならない土地が見つかればそれがあなたにとっても「掘り出し物」、運命の土地なのではないでしょうか。