このカテゴリでは「注文住宅を建ててみたいな」と考え始めた方向けに、まず初めに覚えておきたいこと、気を付けたいことを紹介しています。注文住宅を建てる時、なにを重視したいかは実は人によってかなり異なります。「安全であること」「不良でないこと」は当然として置いておくとして、自分がなにを重視しているかを把握することはとても大切なことです。
自分が何を重視するかを自覚する
注文住宅を建てることとは、希望と断念の繰り返しです。その上で実際に暮らし始めた時に「この家に住んで良かった」と思えるかどうかというのは、家族の理想をきっちりと抑えた家に住んでいるかどうかにかかってきます。そして、家づくりでなにを重視するかというのは、個人によって千差万別。
家づくりをしていくと、自分がなにを重視しているのかだんだんと見えてきます。そのポイントをきっちりと自覚して家づくりをすることは、家づくり成功のための大きなポイントだと思います。
参考までに、多いと思われる傾向を書いておきます。
予算重視派
家づくりは予算との戦いですが、その予算を守ることをなによりも重視するタイプです。家づくりはどうしても予定していた予算よりも見積もりが膨らみがちなので、貴重なタイプだと言えます。
ただ、住んだ時の使用感の中に「予算内で建てた」ことは入ってきません。予算を見張ることを重視するあまり、家づくりの楽しさを忘れないように気を付けてください。
夫婦で家づくりをする場合には一方が希望を言う係、もう一方が予算を重視する係になりがちです。「自分ばかり予算を気にしている」と感じたら、自分が「家」に対して持っている、予算以外の夢や重視したいポイントを思い出してほしいです。
設備重視派
キッチン、バスルーム、トイレなどの設備にこだわるタイプです。「バスルームは絶対に〇〇のものを使いたい!」「キッチンは絶対に▲▲の□□じゃなきゃ嫌!」など、設備を指名買いすることもあります。そのため、工務店・メーカー選びではその設備を採用している会社がキラキラ輝いて見えます。設備は水回りが大きなウェイトを占めるので、女性に多いイメージです。
断熱重視派
断熱の方法は色々あります。外断熱だの、遮熱だの、パッシブハウスだの、高気密高断熱だの。。。断熱材になにを選ぶのかも施主次第。グラスウール、ロックウール、羊毛、セルロース、ポリスチレンフォーム……。断熱の性能は家の性能、暮らしやすさに直結していますから、こだわる人はとことんこだわっていきたい項目です。ただし現在では、通常の場合(施工ミスなどがなく普通に建てた場合)にはどんな断熱材を使っても一定の効果は見込めますから、どこまでこだわるかは施主の判断によります。
間取り重視派
暮らしやすい間取りを手に入れるためにものすごく情熱を燃やすタイプ。工務店・メーカー選びに入る前から間取りを自分で書いてみたり、勉強したりするタイプです。間取りによって暮らし方がある程度決まってくる部分がありますし、間取りを重視しない人はいないといっても過言ではないと思います。
間取りの考え方や作り方も工務店・メーカーによって様々で、パズルのように色々な要望を詰め込んだ間取りを提案してくるところもあれば、4畳、6畳などで区切られた分かりやすい間取りを提案してくるだけの工務店・メーカーもあります。理想の間取りを手に入れたい場合には、熱心な設計士がいる会社を探すことが必要です。
どういう生活をしたいかをリアルにイメージすることで、理想の間取りを作っていけます。
テイスト重視派(内装重視派)
自然派、ナチュラル、北欧風、和風、アメリカン風など、家のテイストを重視するタイプです。自分の希望するテイストを得意とする工務店・メーカーに惹かれるでしょう。壁紙などの内装も、こだわりだすと急激に見積もりが膨らんでいくので、しっかりとイメージを固めつつ、理想を求めすぎない姿勢が必要になってきます。
外観重視派(外構含む)
内装も大事だけれども、家の顔である玄関、アプローチ、外装などの外観をきっちりしたいタイプです。外装がみすぼらしい家には住みたくない、仕事などから帰ってきた時にかっこいい家を見て元気をもらいたいタイプ。木材を張ったり、一部ガルバリウム張ったり、ちょっと個性的な外観に惹かれるタイプです。外観もいじりだすとあっという間に見積もりが膨らむので注意が必要です。
家族で譲れないポイントを話し合っておく
全ての希望・理想を叶えられればいいけれど、それができないのが家づくり。でも自分が叶えたい、大切にしているポイントをあきらめないことで、居心地のいい、最高の夢の家を手に入れることはできます。
家族そろって笑顔で暮らしていくために、家族みんなの譲れない、叶えたいポイントを出し合って話し合い、家族みんなの夢の家の設計図を書いておくと良いと思います。