このカテゴリでは「注文住宅を建ててみたいな」と考え始めた方向けに、まず初めに覚えておきたいこと、気を付けたいことを紹介しています。モデルハウスを見に行ったり見学会に行ったりすると、すぐに色々な意見が耳に入ってきて流されることが多くなってしまうことも。まずは自分の理想をしっかりさせておくことで、売り手側に惑わされずに家づくりを進めていくことができます。また、家族で意見が食い違ってしまった時のための話し合い方も書いています。
まずはざっくりみんなの夢を書き出してみる
見学会やモデルハウスに行くと、そこでお勧めされたことにとても心を動かされてしまうことが多かったです。でもそれって、新しい知識を得たという考え方もありますが、誰かの営業に影響を受けてしまったと考えることもできますよね。
そうなる前に妄想でも良いですから家族で「どんな家に住みたいのか」を話し合っておくことは今後の家づくりの大きな助けになっていくと思います。「便利な所に住みたい」「鳥の声で目覚めたい」「白い壁の家に住みたい」「暖炉にあこがれている」など、色々な理想を出していくことで「我が家の理想」がだんだんと形になっていきます。これがまず最初の大切な羅針盤になります。
最終的にあきらめる要素があったとしても、最初に理想形をまず描いてみることで、自分たちがなにを求めているのかが明確になります。
モデルハウス、見学会に行ってからの意見を書き出してみる
次に、気になっている工務店やハウスメーカーのモデルハウスや見学会に行ってみます。この時、なにも描いていない状態で(とくに)モデルハウスに行くと、本当の理想ではないのに「目の前にある素敵さ」に心を奪われて、それに固執してしまうことがあります。
なのでまず、理想を描いてまとめておくことが大切なのです。
少し話が戻ってしまいましたが、見学会やモデルハウスに足を運ぶと、新しい建材に出会ったり、素敵なデザインに出会ったりと新しい感性や知識に出会うことになります。素敵だと思ったものをまとめていきましょう。
必要に応じてバージョンアップしていく
実際に色々勉強を始めたり、見学会に足を運ぶようになると、最初に描いていた理想を超えてきたり、変化したり、逆にこれはあきらめてもいいなと思ったりなどの変化が出てくると思います。たとえば、今寒い家に住んでいるから絶対に断熱は○○! と最初に決めていたとしても、もっと安価で良い断熱方法と出会って、自然と理想から外れるようなことも起こってくるかもしれません。
見学会の帰り道などに自然と話し合われると思いますが、それらは書き留めておくのがオススメです。理想はどんどんバージョンアップしていきましょう。
理想を共有するために大切なこと
基本的に家づくりは一生に一回だと思います。とくに夫婦間では、どちらかの意見が優先されすぎたり、逆に我慢しすぎることのないよう、よく話し合って理想を形作っていくようにしてください。
大切なことは細かい意見の食い違いに終始するのではなく、「どんな家に、どんな風に住めたら家族が幸せなのか?」という理想を皆で共有することです。
そのために大切なことは「なぜそれが理想なのか?」を突き詰めて話し合うこと。意見が食い違ってもめたときには「なぜそれが大切だと思っているのか」を突き詰めて考え、話し合うようにしましょう。
たとえば「白い壁の家に住みたい」という意見をつきつめて考えたときに、「子供のころからの憧れだったから」⇒「いつ憧れたのか」⇒「子供の時。見たドラマの影響」⇒「なぜ憧れたのか」⇒「そこに住んでいる人がとても幸せそうだったから」ということが分かったとします。
そこまで突き詰めて考えたときに、初めて、ほんとうに欲しかったものは「住んでいる人の幸せそうなイメージ」だったのだと分かります。ここまで自分のニーズを絞り込んで話し合っていくと、自然と自分から理想を手放せることもあるし、逆にパートナーに「そこまで強い思いがある」ことを理解してもらえることもあります。
「壁は白がいい」「いや黒がいい」などの表面的な意見の違いでケンカするのではなく、もっと内面まで深く理想を探っていくことで、「家族のほんとうの理想」が出来上がっていくのです。
みんなで理想を共有しよう
注文住宅を建てる時には家族の中で色々な意見の食い違いが出てくると思います。譲れないこと、妥協できること、そのポイントは人それぞれです。少し大変な作業かもしれませんが、家族の理想を自分の理想と同じように大切に受け止めて、それを共有することで「家族の理想の家の設計図」は作られていくのです。